縦の関係を「Why?」「What?」「How?」といった疑問と回答の関係だとすると、横の関係は「それだけなの?」への回答だと書きました。この「それだけなの?」という質問にうまく答えられる、\textbf{MECE:Mutually Exclusive Collectively Exhaustive(モレなくダブリなく)}という考え方があります。

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Figure1. 構造化::横の関係

\paragraph{MECE事例―ゴミの捨て方}
MECEでないと、本当に困るのでしょうか?日常でありがちな例を見てみましょう。
こういった「ごみ箱」を見た事はありませんか

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Figure2. MECEとゴミ

大学などの「ゴミ捨てコーナー」にある、
燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミ、ペットボトル、ビン、缶のように「分別回収」をするごみ箱です。
ここにモノを捨てる時、紙など「燃える資源ゴミ」を捨てる時はどうしたらいいのか、迷ってしまうと思います。

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Figure3. MECEとゴミ

それを、図3のように分類しなおせば、
少しは捨てやすくなるのではないでしょうか?\footnote{本当は、粗大ゴミがあったりと、どこまでを「全体」とするかは、考え抜いてもらいたいところですが。}

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MECEを厳密に守るのは訓練が必要ですが、原因分析をする時や、行動案を考える時、最初の2~3階層の構造化はMECEを守ろうとすると、うまく分割できる事が多いです。

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Figure4. 構造化::上段をなるたけMECEに

0.1. MECEとレベル感 それでは、単にMECE:モレなくダブりなく分割しさえすれば良いのでしょうか?例えば図5の左側のように、食べ物全体を「スターフルーツ・野菜・それ以外全部」というように分解するとどうでしょうか?モレは無いし、ダブリもありませんが、違和感があると思います。この違和感がある分解を\textbf{レベル感が異なる}と言います。

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Figure5. 構造化::レベル感

5の右のように、まず食べ物全体を動物由来と植物由来と鉱物由来(食塩・ミネラルなど)に分け、植物由来のものを、\{野菜・穀物・果物・その他\}のように切り分けていくと、違和感はより少なくなるでしょう。
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このように、MECEな切り口にはレベル感というものがあり、抽象度・重要度が大体揃ったもののように切り分けると、うまくいきます。今の例は抽象度でレベル感を揃えました。重要度というのは、たとえば、あなたが沖縄で野菜や果物を売る仕事をしていて、スターフルーツが売上の3割以上も占めている重要なものであれば、「スターフルーツ・野菜・それ以外」という分け方も、\textbf{“正しい”可能性がある}と言えるでしょう。