0.0.1. 理想:これを解いて、どうなることが大事? それでは、理想を描くためには、どうすればいいのでしょうか?
目の前に「問題」と思われるものがたちあらわれたとき、「その問題を解いて、どうなりたいのか?どうなることが大事なのか?」という事を問う必要があります。言葉を変えればそれは「何のために問題を解くのか」という\textbf{「目的」}を指差すための理想なのです。
\par
次に、 \textbf{それは誰の問題か?誰の問題を解きたいのか?}を問う必要があります。それは、\textbf{立場}の問題です。自分の話なのか、友人の助けになりたいのか、上司や会社の問題なのか、社会問題なのか、国家の問題なのか、地球の問題なのか。
自分に関する問題であれば、「何が理想か」「何が大事か」は自分で決めなければなりません。自分自身をよく知ることが、よりよい問題解決に繋がります。大事な事はなんだろうか、軸はなんだろうか、私はどうしたいのだろうか、どうなりたいのだろうか、どうありたいのだろうか、そういった事を深く見つめなおす必要があります。
\par
問題が、組織の場合は、自分の場合よりも少し簡単です。組織の問題の場合、多くは「お金」「効率」「ミッション」「目標」「ノルマ」「人間関係」「社会貢献」などが軸になります。
\par
さらに、見過ごされがちですが、\textbf{時間・期間}を考えるといった事も外せません。「安定した会社に就職したい」という時、それはどのくらいの期間安定であればいいのでしょうか?3000年持つ会社は皆無です。多くの会社は3年くらいは持つでしょう。30年だと殆どの会社が潰れます。
\par
\textbf{目的・立場・時間}この3つを掘り下げる事が「理想を描く」事になります。

\paragraph{様々な理想}
理想、と一口に言っても、様々なレベル感の理想があります。一生を賭けて取り組む理想なのか、この3ヵ月のプロジェクトでの理想なのか。

そのためあるコンサルティングファームでは、問題解決のプロセスとして、以下の方法論を採用していました。

\begin{table}[htbp]
\caption{}% {}内に表題を書く
\begin{center}
\begin{tabular}{|c|c|}
\hline
Grand Goal & 顧客にとっての本質的な目標(目指す姿・あるべき姿) \\
\hline
Grand Issue & GrandGoalに至るために解決すべき課題 \\
\hline
Project Goal & プロジェクトの目標(プロジェクト終了時に顧客があるべき状態) \\
\hline
Project Issue & Project Goalに至るために解決すべき課題(ゴールと現状のギャップ) \\
\hline
Project Solution & 各課題に対する解決手法 \\
\hline
Project Operation & プロジェクトの進行内容や方法 \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}
\end{table}

学生団体でいえば、Grand Goalが団体自体のあるべき姿。ミッション。Grand Issueが団体が取り組む問題。Project Goalが今回取り組むプロジェクトのあるべき姿だと言えるでしょう。

0.0.2. 現実:事実は何か?どう解釈したのか? 現実を認識するためには、

    ・事実は何なのかを考え、良く観察し、
    ・状況を整理した上で、
    ・自分はその事実をどう解釈しているかという内省を行い
    ・その解釈は変えられないだろうか、という疑問を持つ
ことで、単純な「反応」に過ぎなかった現実を、よりよく直視する事ができるようになります。
\par
解釈を更に研ぎ澄ませるためには、\textbf{自分は、何に「とらわれて」いるだろうか?}と問うと、自分の持っている前提を汲み取る事ができます。
「ああ、今、わたしは、こういう前提で動いているんだな」という客観視が、現実の認識精度を高めます。

\paragraph{数値で把握する:信念の書き換え}
人は、成長の過程で多くの事を経験し、様々な信念を持ちます。
それが、正しく、普遍性があり、幸福を創り出すようなものであれば良いのですが、必ずしもそういった信念ばかりであるとは限りません。
そして、そういった信念こそが現実を歪めてしまいます。
身につけた信念を、問いなおし、把握するために有用なのが「数値で把握する」ことです。
\par
確率で把握したり、無理矢理でも円に換算してみたり、5段階で評価してみたりと、「数値化」することで、信念によって現実が歪められるのを防ぐ事ができます。

数値化すること、すなわちハカるために大切なことは、軸と目盛り(=ものさし)、枠組み(=ものさしの組み合わせ)の3つです[1]。

\paragraph{問題だと感じない事が問題}
安いボールペンで、書類を書かされた不快な経験は誰でも持っているのではないでしょうか。ですが、多くの人は「仕方がない」「こんなもの」と思っていました。安いボールペンの少し引っかかる感じや、ぐるぐるとインクが出るまで試し書きしたりといった「苦痛」に、いわば鈍感になって、問題だと感じなくなってしまっていました。
\par
文具メーカーuniのJETSTREAMというシリーズのボールペンがあります。これは、安価にも関わらず、インクの出が非常に良く、滑りが良く、書きやすい。誰もが問題だと思わなかった所に切り込んで、安いボールペンを改良してしまった。いわば、「隠れた我慢」を問題発見し、大成功した。

Rererences