アナロジーで考えてみよう!:

「戦略の3C:Company(自社)・Competitor(競合他社)・Customer(顧客)を考える」なんてのは、凡そ学生の日常生活には関係が無さそうです。しかし、恋愛市場で考えてみましょう。
多くの人は「自分」と「可愛い女の子(格好イイ男の子)」だけを考えます。そして、他の人に奪われてしまったりします。
そこで、恋愛市場に置ける「他社」つまり、「自分」「ライバル」「可愛い女の子(格好イイ男の子)」の3者について考えてみよう、というように応用する事が可能です。是非、日常の中で応用を考えてみてください。

2×2マトリクス

ここでは、MECEのためのマトリクスの中でも強力な、2×2Matrix(ツーバイツー ・マトリクス)について考えます。既存フレームワークでも幾つか見てきましたが、2×2マトリクスとは、

2×2 Matrix
2×2 Matrix

上図のように、2つの軸がそれぞれ高低という2つのを持ち、 2 × 2 = 4 象限を持つマトリクスのことです。3つ挙げましたが、どれも同じ意味ですから好きな書き方をすると良いでしょう。

そのような2×2マトリクスの有名な例は、下図のような緊急×重要マトリクスです。

2×2 Matrix::緊急重要マトリクス
2×2 Matrix::緊急重要マトリクス

このマトリクスの中にタスクを整理していき、タスクの優先順位をつけ、右上からタスクをこなしつつ、左上に分類された、緊急では無いが、重要な事にきちんと投資をしよう、というタスクをカテゴライズして、俯瞰し、実行を支援するためのマトリクスです。

何のための2×2マトリクスか?

それでは、何の為に2×2マトリクスを書くのでしょうか?コンサルタントっぽくてカッコイイから?誰かを煙にまくため? そんなものでは無い、2×2マトリクスの利点があります。

マトリクスを書くのは、思考と明確性のためです。思考というのは、対象から最も本質的で重要な2要素を抽出するという洞察眼を鍛え、抽出した後、4象限が埋まらなかった場合、その空白に入るものを考えるという思考のための空白を作る事ができます。明確性というのは、2軸4象限しか無いため、一目見て理解でき、説明でき、共有できるという事です。3×3マトリクス,2×2×2マトリクスなどは、前者は曖昧で妥協を許し、後者は複雑すぎて説明に向かないのです。

詳しいつくりかたは、付録A 2 × 2 マトリクスの3タイプと創りかたをどうぞ。

時空・感情・情報 発想 [6]

自分でフレームワークを創り出す時に、以下の時空・感情・情報 発想を覚えておくと、うまく全体を抑え、漏れのない議論をしやすくなります。

時空

物流や人の移動、モノの受け渡しなど、目に見える、我々が住んでいる世界の事を、時間の流れとともに思い浮かべて下さい。

感情・情報

人間の気持ち、情報などの流れという、見えない世界の流れについて考えを巡らせてください。

「時空・感情・情報」発想例

例えば、何かイベントを行う事を考えてみましょう。
イベントを行いたくても、具体的に何をどうすれば良いのかを網羅しなくては、良いイベントができません。

まずは、時空=時間×空間について考えてみましょう。
イベントをするときの時間の流れについてざっくりと考えると、イベント前、イベント中、イベント後の3つに分かれます。それぞれについて、例えばイベント中について時間をずらしながら考えてみましょう。

イベント会場を思い浮かべ、イベント開始時に会場に人が出入りする事を想像すると、「集客をしなくては」「受付で集金・資料配布しなくては」といった事が思い浮かびます。そうすると、受付の場所や、お客さんの動線について思いを馳せる事ができます。イベントが始まる前の談笑の時間や、イベントのプログラムを詰めないといけないこと、進行役や、メインスピーカーが居ることなどが思い浮かびます。

次に、感情と情報について考えてみましょう。
人間の気持ちについて考えると「交流の時間があった方がいいな」という判断ができると思います。
情報の流れを考えると、「イベントの構成を、講座のように一方向にするか、双方向なものにするか」ということや、まずは、「来てもらう為に宣伝をしなくては」といったことが思い浮かびます。
これらを思いつくままに書き出した後、グルーピング(後に述べる)すると
イベントを行う為には準備(宣伝/資料作成/会場)・当日対応(受付/ハケ)・イベント自体(内容とその進行)・後日対応(振り返り/参加者へのお礼/次回へのアクション)・参加者の利益(参加者はイベントで何を得るか)を考えると、大きな抜け・モレは無くなりそうです。